【レビュー】映画『四月の涙』(フィンランド)【まさかのBL?】

お勧め度:★★★★☆
※BLではなくMLです、腐女子のみなさま。
この映画、戦争映画好きの知人に誘われて以前見に行って、レビューを書こう書こうと思っていたのですが、微妙に忘れてて、今思い出したので遅いけどレビュー。
サスペンスではないのでネタバレしてても楽しめると思いますので、それなりに内容には触れます、ご注意を。
主人公は肝っ玉女性で、主義主張のためというか、「女の誇り」みたいなものに命を賭けて、どんな苦難にも拷問にも屈しません、みたいな強い女性です。
で、彼女のシーンで始まり、彼女のシーンで終わるので、明らかに主人公っぽいのですが、
物語的には明らかに脇役です。
捕虜の彼女とイケメン青年との熱い恋、みたいな展開がありそうに見せかけつつ、
判事(だったかな?)のおじさんとの三角関係、みたいな。
実際にはちょっと違うんですけど、少なくとも、主人公の女性は大したことありません。
実はそのおじさんがイケメン青年に片思いで、イケメン青年は彼女を救うために一肌脱ぐか否か?みたいな。
濃厚なメンズラブが拝めます?ってそんなもの目当てで行ったわけでは決してないのですが!
隣の知人はドン引きしていたし。
ただ、この映画は「ゲイ映画」ではなく、「BL映画」ならぬ「ML映画」です。
他の方のレビューなどを見ると、おじさんがゲイだ、って話が多いのですが、
おじさんはゲイだったから青年を好きになったわけではなく、
たまたまおじさんが好きになったのが青年でした。

で、この脚本を書いた人、女が嫌いなのか?と思ってしまうぐらいに、女性キャラの扱いがよろしくない。
おじさんにはちゃんと奥さんがいるんですが、
ただのビッチだったし、
主人公の女性も、
なんだかんだでやけに生命力が強い。
生きるためなら男を誘惑しまくるぜ!みたいな。

それに引き換え、このMLカップルの行方は……。
いや、本当はカップルではないんです。
おじさんから青年への片思いですからね。
ただ、主人公の女性が自身のボディを使ってタフに生きようと頑張るのに比べ、やけに生命力の貧弱そうな二人には同情しました。
主人公も結構かわいそうな境遇ではあるんですが、
やっぱ女って強い!
って思わされる後半の展開。
約束やら愛やらに縛られる男と、現実に目を向ける女たち。
いや、少なくとも映画の紹介文では「恋愛映画」だったはずなのですが、
まるで腐女子の主張のように、
「ほら! 男女より♂×♂の方が断然純粋じゃね?」
というメッセージを感じそうになりました。
メンズラブ好きの腐女子さんにはお勧めです。
あと、同性愛にアレルギー反応のない方なら、かなり興味深い体験のできる映画です。
ちゃんと愛し合っている男女よりも、片思いと義理の関係でしかない男×男の方が純粋ってすごくね?
と思ってしまうかも。
この脚本を書いた人、女性に恨みがあるかも、と思いました。
出てくる女性がみんな、あまり魅力的ではありませんでした。
スティーヴ・マックイーンの時代みたいな、「女は諸悪の根源!」みたいな古い世界観の人が書いたのでは?と思ったり。
ワロタンはフェミニストでも腐男子でもありませんが、後半は主人公より男二人の方を応援してしまったし。
これはいわゆる戦争映画でも恋愛映画でもありません。
MLも恋愛のうちですが、いわゆる恋愛映画よりもいびつな関係が描かれています。

恐いものを見たい方はどうぞ。

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